2003年 5月 1日(木) |
08:00 趣のあるJR奈良駅
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2日続けて五月晴れのウォーキング日和。 旧道歩きの天使が耳元で「歩け歩け」と囁く。 囁いたのは旧道歩きの悪魔かも(笑)。 8:00JR奈良駅から電車に乗り、天理駅から長〜いアーケードの天理本通商店街を歩く。 商店は開店前で、急ぎ足で駅に向かう会社員や、黒い法被を羽織った天理教の信者が目立つ。 しばらくは一緒に進んでいたけど、天理教の施設に吸い込まれるように人が減り、途中でおら1人だけになった。
石上神宮到着。 境内にはおらしかおらず、朝の静けさは神秘的。 一昨日膝を痛めて、昨日足にマメができて、駅〜神社が2km以上もあるのでキツい。 もう2,837歩…。 頑張る。(^_^; しばらくK51の歩道歩き。 遠くに天理教の本部が見える。 田園地帯を進み、民家が数軒見えると左に旧道。 花菖蒲畑を抜けると「東海自然歩道」の道標…。 え〜、「山の辺の道」じゃないのぉ? 人通りがよっぽど少ないのか?上り坂はほとんど獣道。 草むらの中をしばらく進むとやっと舗道道路。 ふぅ。 石上北低区配水池の水タンクを右折すると今度は下り坂。 左手に名阪国道。 右手は山の斜面。 名阪国道をくぐると右折して丁字路を左折。 自動車専用道路みたいな車道を上ると、平成七年(1995)に完成した白川ダム。 左手にシャープ屋の研究所が見えるけど景色がイイ! 湖畔では釣り人多数で、湖畔の斜面にはクローバーが咲き乱れている。 ダム湖の対岸は緑豊かな青垣が連なっている。 東屋があるので景色を楽しみながら10分休憩。 しかし、脚が痛くて写真を撮る余裕がなく、枚数が少ない。
白川ダム管理センターの横から道路に出て、古墳公園を横目に車道を右折すると上り坂。 2車線の立派な道路だけど、通行止めになっている。 おかげで、やたら広〜い遊歩道みたい(笑)。 右手の池を横目に進むと再び山道。 脚が痛いのに険しい山道…ってゆーか、階段! 息を切らしながら“登る”と、弘仁五年(814)嵯峨天皇によって創建された弘仁寺。 受付もなくひっそりとしている。 迂回する道が見あたらないので、弘仁寺の境内が山の辺の道? 寛永六年(1629)に再建された本堂が県指定文化財。 境内には人がいないのでこの景色独り占め!\(^-^)/ 寺を出ると“登”った分下り。 下る方が脚の負担が大きいと聞いていたけど、ホントだと初めて分かった。 平地に出ると左手に陶芸屋。 工事中の道路を横断して振り返ると、標柱や案内板がないので逆側から来ると道が分からず、迷子になるんじゃないかと心配。 K187に合流すると左手に古い道標。 「左いかいせ 右こうくう蔵」と刻まれていて、ホントに必要な場所にあるね〜。
緩やかな下り坂で高樋の集落。 バス停「高樋中町」を過ぎると左手に下界が見える。 バス停「柳茶屋」は三叉路で、正暦寺へ向かう道との追分。 地名の通り、昔は茶屋が並んで賑わっていたんだろうね。 正暦寺に約1時間かけて寄り道の予定だったけど、脚のことを考えると無理なので、寄り道を省略する。 …。
バス停「精華院前」の左手に工事中の道路。 弘仁寺を下った所に続くバイパスで、旧道を無理矢理広げないので高樋の家並みは残るんだね。 バス停の前の三叉路を右に旧道。 上り坂を進む。 バス停「円照寺」があるので右手を見ると、門柱に挟まれて道が延びている。 円照寺は非公開だけに?入口が目立たない。 入ると上り坂で桜並木に松並木。 途中で杉並木に変わり、薄暗いけど涼しい〜。 しかし、この先に旧道に入る道があるのか?不安…。 円照寺の山門が見えると、やっと左手に旧道。 標柱があるけど目立たない。 登山道?のような旧道を上り切ると、石仏がダーッ!と並ぶ石仏群。 ここは一体どんな場所なのか? 竹林を下ると前池。 池の奥は崇道天皇陵。 耳馴染みのない天皇だと思ったら、桓武天皇の弟で早良親王。 延暦四年(785)長岡京遷都反対勢力による藤原種継暗殺事件に連座して憤死。 その後の祟りで、延暦十九年(800)桓武天皇より崇道天皇と追贈され、延暦二十四年(805)淡路国の親王墓がこの場所に移葬された。 うへ〜、そんな怨念がおんねんなら崇道天皇陵は素通…り。 …。 並びの嶋田神社は本殿が市指定文化財。 苺の甘い匂いが漂う藤原の集落。 白山比神社を横目に進むと田んぼ。 舗装道路が右カーブする二叉を左に旧道(ってゆーか真っ直ぐ)。 一面の田んぼで白いコンクリートの農道を歩く。 蛇行具合がイイね〜。 田植えの後なら一面に水が張られて涼しいと思うけど、ちょっと時期が早かった。
再び舗装道路に合流すると、自衛隊宿舎を横目に上り坂。 左手に平尾池があるはずだけど旧道からは見えない。 池をグルっと回るように上ると、旧道は右折して森の中に入る。 また山道…と思ったら、竹林の右側は石垣で整備されている。
鹿野園の集落を進むと右手に八阪神社。 奈良市街の眺めがイイ。 谷戸を進むと、右手に谷のような岩井川。 草刈りをしたばかりのようで歩きやすい。 川を渡って斜面を上ると一面の田んぼで、あぜ道を進む。
もう奈良市街のはずれ。 入り組んだ路地を進んで、能登川を渡ると右手に歴史の道道標。 左カーブ左手に食事処。 今日のルートで食事処は柳茶屋手前とここの2ヶ所だけだと思う。 十字路を右折すると柳生街道。 左手に空也上人旧跡。 そして国指定史跡&世界遺産春日大社。 和銅三年(710)平城遷都の際に藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神宮の武甕槌神を勧請したのが始まりで、神護景雲二年(768)称徳天皇の勅命により藤原氏の氏神を祀る神社として創建された。 鬱蒼とした杜を進むと右手に摂社若宮神社。 人がウジャウジャ湧いている。 本社に入るとさらにウジャウジャ。 観光客のほんの1%でも今日のルートを歩いてみたらイイのにね。 砂ずりの藤がちょうど見頃でキレイ。 藤の写真を撮るのに順番待ちしているのでおらも並ぶ(笑)。 創建約1300年で歴史が古く、国宝や重文なども多数で世界遺産だし、詳しくは地元の方にお任せする。(^_^;
石灯籠が並ぶ参道を進む。 砂利道なので歩きづらい。 足も脚もボロボロ…もう足を引きずるように歩いて、悲惨な状態。 「お疲れさま〜」ということで、興福寺の南側にある猿沢池へ。 下りの階段が思いのほかキツい…。 ベンチに腰かけ、ボ〜ッ。 池に浮かんでいる木の上では、亀が17匹も甲羅干しをしている。
足も脚も痛いというのに、一服してから路地が入り組んだ奈良町を懲りずに歩く。 しかもすでにヘロヘロなのに、途中で迷子になってしまった…。(^_^; ガイド本の地図に、たまたま歩いている路地が「上ッ道」とある。 昔の官道だけに歴史の古さに感動。 …。
悲痛な思いでホテルに到着。 旧道を歩いた歩数は25,893歩だけど、その前後の天理駅からとホテルまでを加えると34,523歩。 ホテルに着いたらもうロレロレで、昼寝してしまいました。(^_^;
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チェア━━━(゚∀゚)━━━!!! |
その後脚、ってゆーか膝の痛みが取れるのに1ヶ月ほどかかりました。 東海道歩きで一泊2日で歩いても脚が痛くなることはないのに、一人旅なので張り切り過ぎたかな? 今回の崇道天皇の祟りはないと思うけど、日頃の運動不足は間違いなく祟っている(笑)。 普段から時間を見つけて歩かなくちゃ。 今回の山の辺の道ではJR西日本「奈良ウォーク・キャンペーン」の奈良ウォーク・ラリーに参加。 桜井駅南口の少女像と景行天皇陵手前の額田王歌碑をチェックして、「1コース制覇部門」を2口応募したところ、三脚チェアが当たりました。\(^o^)/ やっぱりちゃんと休憩しろってことですね。(^_^; |
おまけ | |
所要時間(休憩除いた正味時間) | 5時間45分(約4時間55分) |
万歩計の歩数 | 28,032歩 |
経費 | |
弘仁寺入山料 | 200円 |
参考図書&LINK | |
『北・山の辺の道コース(1)(2)』(近鉄てくてくまっぷ【奈良-7】【奈良-8】) 『時代別・奈良を歩く』植条則夫 |
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近畿日本鉄道(http://www.kintetsu.co.jp/) 「観光・お出かけ」→「てくてくまっぷ」に地図(PDFファイル)があります |
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