とらぞうのおかち日記「1歩2歩散歩」SPECIAL
 2001年夢中の旅 
東海道五十三次


Vol.10
〜箱根宿→三島宿〜
14.7km

画像2001年 8月13日(月)
おらたちは箱根宿で一泊したけど、当時小田原宿・三島宿間は1日で歩き通すのが一般的なコース。 ガーン! 滑りやすかった東坂に比べると、西坂は斜面がなだらかなので石畳でも歩きやすい。

画像


画像
09:05 芦川石仏・石塔群

画像
09:10 “使用後”の向坂

画像
09:35 国境R1箱根峠交.

画像
09:55 箱根竹のトンネル

画像
10:10 「接待茶屋」の歩道

画像
10:40 「農場前」の昼顔

画像
10:50 雲助徳利の墓

画像
11:05 山中城の本丸跡

画像
11:30 小枯木坂の石畳

画像
12:00 笹原一里塚

画像
12:10 舗装道路の下長坂

画像
12:35 小時雨坂の入口

画像
12:55 最後の石畳、臼転坂

画像
13:20 初音ヶ原の松並木

画像
13:25 錦田一里塚

画像
14:25 頼朝・政子の腰掛石

画像
15:05 三島といえば鰻

画像
15:35 “水の町”の蓮沼川

 今回一泊した旅籠温泉民宿にしむら(箱根189/0460-3-6028)は芦之湖漁業協同組合のHPで見つけたんだけど、とらぞうのお薦め! リーズナブルな値段で、料理の品数がおらの利用するスキー宿の2倍はあり(笑)、芦ノ湖産のワカサギのフライが美味かった。

 昨日は霧でよく見えなかった芦ノ湖畔をブラブラした後、近所の酒屋、おわりや屋でペットボトルの水を買って、8:55箱根関所南交.をスタート。 右手の旅籠、温泉民宿にしむらの前を通り(笑)、信号を右に旧道。 鳥居焼まつりの提灯が並ぶ。 左手に駒形神社
 芦川橋を渡り、右カーブしている道を左(ってゆーか真っ直ぐ)に旧道。 旧道入口右手に芦川石仏・石塔群が並んでいる。

 ここから向坂で、再び石畳が続く。 箱根東坂の石畳に比べるとあまり手入れがされておらず、足下を確かめながら歩いていると杉の葉が大量に落ちているので、見上げると元和四年(1618)松平正綱が東海道改修の際に植えたという杉並木芦ノ湖畔の杉並木に勝るとも劣らない規模なのに、もう使われなくなった旧道本来の姿なのか? 悲哀を感じながら歩く。

 9:20奈落の底から這い上がってきた感じがするほど視界が開けるとR1。 ちょうど箱根新道への分岐点で、箱根峠ICに向かって国道歩きになるけど、歩道もなく車がビュンビュン走るので恐ろしい。 箱根町長さん何とかして…国道だから小泉さんか?
 箱根くらかけゴルフ場入口の急坂を迂回して廻ると箱根峠交.。 ふと振り向くと、ゲッ! ゴルフ場専用入口だと思っていた道が下ってくる! 東海道はやはり真っ直ぐ進むんだ…しかも上って下ってるから、そっちがホントの箱根峠じゃない? ガクッ。
 9:35気を取り直して交差点右手のファミマ茶屋で10分休憩。

 相模国を越え、ここから下りで伊豆国函南町。 芦ノ湖カントリークラブの看板を右に旧道。 茨ヶ平甲石。 笹が覆いかぶさるように生えてる…と思ったら“副読本”の一部をコピーしたものを読むと「ハコネダケ」だった。 案内板にも書いてある。 てっきりキノコのことだと思ってたけど、「箱根“茸”」じゃなくて「箱根“竹”」なのね。

 R1のヘアピン部分に出ると、昨日箱根町湯本で歩いたように歩道が石畳風で、この上を歩いていれば迷うことなく三島宿までたどり着くのかな? バス停「接待茶屋」で10分休憩。 文政七年(1824)に江戸呉服町の商人、加勢屋與兵衛が旅人に無料で粥や馬のえさなどを施していたのが始まりだそうだ。
 石原坂を下るとおにぎり型の甲石。 あれっ!…下り坂なので視線を下に落としていたら、うっかり山中新田一里塚跡を見過ごしてしまった(泣)。 昨日も一里塚跡を1つ見過ごしているのに…上を向いたり下を向いたり…ふぅ。 背筋を伸ばし正面を見て歩こう!
 昨日の箱根東坂は曇り空のうえ、普段からあまり日が差さないようで石畳が苔だらけだったけど、今日の箱根西坂、石原坂は日当たりがよくオオバコや芝が生えている。 大枯木坂は左手に見える箱根外輪山の景色がキレイ。

 R1に出てバス停「農場前」を過ぎると、もう三島市。 R1から左に下る小枯木坂は手入れが行き届いた杉並木で、石畳も新しく平石なので歩きやすい。 R1が見えてきた所に右手、ひとつだけポツンと雲助徳利の墓

 R1を走って横断すると(歩道橋があるのに…よい子は真似しないで!)諏訪駒形神社。 境内には県指定天然記念物のカシの木。 何故か3つの神社(諏訪・駒形・八坂)が1つにまとまっている。
 奥に北条氏康が小田原城防衛拠点として築城した山中城跡。 でも天正十八年(1590)豊臣秀吉に攻められ半日で落城しちゃったんだよね。 今は一面芝生の棚田みたいな景色で、国指定史跡だけに手入れが行き届いてる。 ハスの花が咲いている田尻の池を横目に見ながら芝切地蔵堂、三の丸跡で両軍の戦死者の墓がある宗閑寺と進み、R1を横断してP。 11:15自販機の前で15分休憩。 この付近は間の宿・山中新田の西の端らしい。

 ここからの石畳は一部平石が敷き詰めてあり歩きが楽。 函南町の素朴な感じの石畳なのに対し、三島市の石畳は保存・修復されて庭園のプロムナードを歩いてるみたい。
 視界が開けると馬鹿デカい芭蕉句碑がある富士見平。 正面に富士山が見えるはずなんだけど、残念ながら晴れているのに空が霞んでいるので、薄く稜線が分かるだけ。 目の前に富士山が見えたら圧巻だろうなぁ。 「霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き」…芭蕉も見えなかったんだ。 仲間。

 上長坂へは横断歩道がない! 何故か左のずれたところに横断歩道があるけど無視して走り(よい子は真似しないで!)、下ったら途中R1と合流して出会い茶屋?ホテル「箱根路」脇を左に旧道。 再び出会うR1の手前左手に笹原一里塚。 昨日はできたての畑宿一里塚を見たばかりなので、この荒れ果てた感じは哀愁漂う…。

 R1を横断して下長坂に入るとアスファルトの道。 民家が並び生活道路になっている。 実は石畳に飽きていたのでホッとしたけど、実際歩き始めると現実に引き戻されたみたいで、ちょっと寂しい。 一部傾斜が大きくこわめし坂の由来が実感できる。 しばらくすると旧R1と合流し、単調な歩道歩きの旅となる。
 12:25松雲寺を過ぎると左カーブになった旧R1の右に(ってゆーか真っ直ぐ)小時雨坂。 12:50旧R1に合流して大時雨坂六地蔵。 旧R1の右に西坂最後の石畳、臼転入口では遠くに三島市街が見える。 右手宗福寺には立派なケヤキ。 坂の名前がたくさんあるけど忘れちゃう。

 13:10塚原新田交.でR1塚原バイパスと合流。 左手に箱根路の碑がある。 10分休憩している間、2組の旅人たちがおらたちを追い越していった。 お盆なので旧道も混んでいる。 かなり広い道路ができるみたいで、照り返しの強いアスファルトの上をトボトボと歩いていると、松が茂っているのが見える。 初音ヶ原の松並木。 砂漠の中にオアシスを見つけた気分で、日陰がありがたい。
 R1の松並木って旧東海道の幅を考えるとどうしても車道優先になってしまって、歩行者は旧道の外側を歩かなければならないけど、三島市はサービスがよく歩道が石畳になってる。 角石なのでちょっと歩きづらいけど、これも暴走自転車・違反バイク対策なのだろうと思って、石畳のデザートたっぷりいただきました。

 松並木の途中にペアで残っている江戸から28里目の錦田一里塚。 左側は残念ながらトラックが止まっていてよく見えなかったけど、丸い塚の状態で今に残っている。 歩道橋を渡り、松並木の終わった交差点に大根の碑。 並びのGS(出光)の裏に旧道があり、愛宕。 臼転坂が最後の石畳と思ってたら、愛宕坂にはアスファルト上に石畳が敷き詰めてあった。 当時は小田原宿から三島宿まで、30数qもの距離が石畳だったそうなので、実際歩いてみてその労力にはビックリ。
 GSの裏側からコンビニの看板が見えたので寄り道。 東海病院のPを通って、意外にも箱根峠から初めてのコンビニ、ローソン茶屋で15分休憩。 ホントにオアシスだ。

 愛宕坂に戻り、JR川原ヶ谷踏切をすぎ、2本目の川、大場川新町橋を渡ると右手に東見附跡…があるはずなんだけど…。 ま、とにかく三島宿に着いて、もう平地で坂を上り下りしなくていい。 新町、長谷、伝馬金谷、久保町など、小田原宿のように旧町名を記した小っちゃな石柱が所々にある。
 14:15右手に源頼朝ゆかりの三嶋大社がドーン! 伊豆国の一宮でとにかく広い。 本殿も立派。 おらと喜多さんは興味のあるものが違うので、放っておくとすぐに迷子。 旅の終わりで集中力をなくしているのか、国指定天然記念物のキンモクセイは見つけられなかった。 セミの声と信号機のカッコーの音が錯綜している夏の日。

 そろそろ今日の旅も終わりなので、うなぎ屋と銭湯の場所を尋ねるため、14:45大社右横の交番に寄る。 営業しているかわざわざ電話してくれて親切なお巡りさんだった。 ありがとうございます。 問屋場跡の碑がある三島中央郵便局をすぎ、14:55本町交.で今日の旅を終える。
 右折して右手に本町うなよし(本町1-37)茶屋。 自分のごほうびにミニ生ビール付きうな丼(1,980円税別)、喜多さんはフツーのうな丼(1,600円〃)を注文。 近所のスーパーで買ってくる蒲焼きと同じ食材のはずなのに、何でこんなに美味いのか?

 満腹になって銭湯に向かう。 途中小川を2本、源兵衛川と蓮沼川を横切ったけど、市街地なのにタップリの水が透明できれい。 さすが“水の町”三島。
 15:40桜湯(泉町6-50/15:00-21:00/土曜定休)でひと風呂浴びる。 極楽極楽。 でも首(うなじ)が日焼けしてる。 色白で火傷になっちゃうので日焼け止めを塗ってるけど、タオルを首に巻かずにウエスト・バッグにかけていたのがマズかった。 ポロシャツだったら襟を立てればいいけど、Tシャツの時は気を付けないと。
 JR三島駅までしめ縄飾りを見ながら町を散策。 名残惜しく、駅前の喫茶店ひまわり(一番町9-30)茶屋でゆっくりお茶してから、17:12の品川行で帰宅する。 駅で電車を15分以上も待ったので、次回は駅からで時刻表をチェックしよう。

ΔTOP

おまけ
所要時間(休憩除いた正味時間)6時間00分(約5時間00分)
万歩計の歩数24,932歩
喜多さんの歩数22,661歩
経費(小田原宿〜三島宿分交通費含む)
往路:JR戸塚駅→小田原駅740円
帰路:JR三島駅→戸塚駅1,280円
温泉民宿にしむら宿泊料7,150円
桜湯入浴料340円

<<前のページに戻るΔTOP

Vol.09 小田原宿 2001年夢中の旅 MENU Vol.11 三島宿

Copyright (C) 2001 TORAZOU, All Rights Reserved.