とらぞうのおかち日記「1歩2歩散歩」SPECIAL
 2001年夢中の旅 
東海道五十三次


Vol.15
〜蒲原宿→由比宿〜
3.9km

画像2002年 2月16日(土)
広重の版画の中で名作中の名作、4泊目の蒲原宿。 雪景色と朝歩いたイメージと重なって静寂が似合いそうだけど、本陣が2軒もあるし、富士川の川留めの時はスゴい賑わいだったんだろうね。 でも雪って降るの?

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08:15 東木戸跡&常夜灯

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08:30 なまこ壁の民家

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08:40 旧旅籠和泉屋

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08:40 向かいの西本陣跡

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09:00 西木戸跡は休憩所

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09:15 県道沿いの民家

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09:55 由比一里塚跡

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10:00 由比宿の家並み

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10:05 由比本陣跡

 蒲原宿は端から端までしっかり歩きたかったので、8:15前回の終点、常夜灯とセットになってる東木戸跡をスタート。 旧東海道はここでクニャッと枡形に曲がってる。

 宿内に入ると車がやっとすれ違えるほどの旧道らしい道幅で、古い民家が数多く残っていて雰囲気がイイ。 右手の山から下りてくる日本軽金属屋のデッカいパイプにビックリしたけど、諏訪町・八幡町・天王町と神社の名前が付いた地名が続く。
 左手に渡邊家・木屋の土蔵。 右手に月極Pになってしまった脇本陣跡。 並びに佐藤家・なまこ壁(JR原駅の駅舎もなまこ壁だった)と塗り家造り元佐野屋と左手の吉田家。

 小川を左折するとK396(旧R1)手前に広重「夜の雪」碑。 名作「蒲原 雪の夜」の風景がこの付近らしい。 エー!って感じだけど地元の人が碑まで建てて、しかも今より面影の残っていた昭和三十五年(1960)製だからなぁ。 歩いてみた感じでは、新坂と一里塚の間のような気がする…けど…。
 旧道に戻ると右手に問屋場跡。 並びの鈴木家・旧旅籠和泉屋は天保年間(1830〜44)の建物。 う〜ん、泊まりたい。 建物の右側部分が「お休み処」になっていて、中に宿内の地図が置いてあるのが見えるんだけど、10時開店なので残念。

 向かいの黒い塀が西本陣(平岡本陣)跡。 ってことは東本陣もあるってことだけど、『膝栗毛』では喜多さんが本陣の裏口からご飯をくすねて、木賃宿にいる弥次さんの所に持って来るシーンがある。 フィクションなのに、ここが現場だって思わせてくれる。
 左手に明治時代の磯部家・手作りガラスと総欅の家。 並びに御殿道跡の石柱。 この付近に天正十年(1582徳川家康が建てた蒲原御殿があった。 はじめは武田勝頼を攻めて帰る織田信長を慰労するための御茶屋だったそうだ。

 左手の志田家・蔀戸のある家や、右手の増田家・美しい格子戸の家など、めったに見られない和風の民家を眺めていると癒されるなぁ。 案内板が充実して、宿全体がテーマパークのようになっている、和みの街並み。 宿場が終わる頃に旧道が左90度に曲がっているけど、これも枡形なのかなぁ?
 K396にぶつかり左手に西木戸跡。 水飲み場もあり10分休憩。 案内板によると、以前宿場は現在のJR線路より海側にあったけど、元禄十二年(1699)大津波の被害を受け、翌年蒲原御殿付近に移転したとある。 蒲原宿も水害で苦労しているんだ。

 右折してK396は右側を歩く。 右手に蒲原町代官所があるので、「お休み処」の地図があるんじゃないかと思って寄ってみたけど閉まってた(当たり前か)。 気を取り直して西へと進む。 向田川橋の欄干には町のシンボル、桜と桜エビ。 右手の魚屋、秋田屋には蒲原名物イルカのスマシ
 宿場を離れて県道沿いになっても古い民家が残っていて感動的。 しかも左側と右側を比べると、玄関が日陰になる左側の方が圧倒的に多く残っていて面白い。 大磯宿同様、山が海沿いまで迫っているので激しい開発もなく、昔の面影が残っている。 喜多さんが大磯宿の家並みを気に入って「住みたい」と言ってたけど、おらは静岡県に住みたい(たとえが広すぎるっちゅーの)。

 9:35JR蒲原駅。 東名高速の高架をくぐるとK396は右に曲がるけど、旧道は真っ直ぐ進む。 右手に造り酒屋の神沢川酒店屋。 そして両側に江戸から39里目の由比一里塚跡。 左側は木が植えられているけど、右側は石柱だけで寂しい。

 少し進むと蒲原宿のように道が枡形に曲がっているので東木戸跡かと思ったら、こちらは高札場跡だった。 アスファルト道路の右側部分がブロック敷きになっているので、用水路の跡かと思って眺めながら歩いていたら、民家の塀の真ん中に御七里役所跡の案内板が埋め込んであるのでちょっとビックリ。

 左手に慶安事件で有名な由井正雪の生家正雪紺屋。 そして向かい右手に由比本陣跡。 ここで終点と思ったけど、本陣跡に併設されている東海道広重美術館を見学してからにする。
 門をくぐると芝生に庭園。 昼時で天気もよく、寝っ転がったら気持ちイイだろうな。 美術館を1時間ほど見学。 館内では広重の版画がドーン!と展示されている訳ではなく、由比宿のジオラマと浮世絵「江戸の料亭」が特集されていた。 お土産に広重画集まで買ってしまった。 11:15変な感じだけど、これで蒲原宿の旅が終わり。

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おまけ
所要時間(休憩除いた正味時間)3時間00分(約2時間50分)
万歩計の歩数7,532歩
喜多さんの歩数7,412歩
経費
東海道広重美術館入館料500円

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