とらぞうのおかち日記「1歩2歩散歩」SPECIAL
 2001年夢中の旅 
東海道五十三次


Vol.51
〜石部宿→草津宿〜
11.7km

画像2004年10月11日(月)
広重の描いた石部宿は、草津宿とは目と鼻の先「目川の立場」の茶屋。 暖簾に「いせや」と描いてあり、2軒ある伊勢屋のうち「京伊勢屋」。 でも関東人としては天井川が珍しいので、つい土手を上っちゃう(笑)。

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08:00 石部宿西縄手の公園

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08:15 昼なお暗い上道

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08:30 寂しすぎる上道

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08:55 新善光寺道道標

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09:00 新善光寺の山門

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09:15 デカい旧和中散本舗

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09:45 西厳寺前の松

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10:05 すずめ茶屋跡

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10:10 鈎の陣所ゆかりの地

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10:25 葉山川橋からの眺め

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10:35 金勝川の土手

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10:50 目川一里塚跡

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10:55 瓢箪がいっぱい!

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11:05 草津川に水がない!

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12:05 うばが餅250円

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12:35 火袋付き横町道標

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12:45 デッカい追分道標

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12:50 田中七左衛門本陣

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ウツクシマツボックリ

 今回の宿泊は旅籠HiBARI(草津市若竹町8-4/077-562-0618)で朝食が210円。 安いのが魅力だけど、部屋がちょっと狭かった。 よく考えると、今日の終点草津宿に泊まるのはよくなかった。 旅の行程が宿泊した地域に戻る感じになるので、石部宿がある湖南市内か、せめて栗東市手原辺りにすればヨカッタと反省。
 7:41草津駅発のJR草津線。 8:00松並木の東屋をスタート。

 車道に合流すると左手に五軒茶屋橋。 案内板に「五軒茶屋へ」「古道から伊勢落」とある。 “古道”という表記はそそられるけど、天和三年(1683)野洲川の氾濫で通行不能となり、迂回路が新設されたそうだ。 明治期に元に戻ったそうだけど、南下する五軒茶屋方面が上道というので迂回コースを進む。
 緩やかな上り坂。 バス停「五軒茶屋」付近で家並みが途切れると、人気もなく車も通らないので物凄く寂しい…。

 しばらくすると道路工事のトラックがガンガン走っている。 山に沿った右手の道を進んで名神高速をくぐることになるけど、狭い道ではトラックが来ると避けられないので、ヒヤヒヤ&ドキドキ。
 右側が名神、左側が崖。 当時はどんな地形だったんだろう? 廃棄処分場があり人気もなく寂しい…。 旧道にぶつかる頃には、正面に絵に描いたような三角形の近江富士三上山。

 8:35左折すると伊勢落の集落。 栗東市となり、東海道の案内と思われる古い屋形の標識がイイ感じ。 旧道の蛇行具合もイイ感じだけど、車が多いので落ち着かない。
 右手の民家に新善光寺の道標。 そして薬師如来堂。 ここにも新善光寺の道標があるけど、地元の方が次の道標を右折するのだと教えてくれた。 ありがとうございます。
 その3本目の新善光寺道道標はデカい。 「是より一町餘」と刻まれているので、よっしゃー!いっちょう寄ってみるかぁ。 …。

 JR草津線善光寺踏切を渡ると、線路に平行する車道。 新しい道ができれば車の流れが変わって、旧道が歩きやすくなるね。
 新善光寺は山門も本堂も立派で、本尊の本造阿弥陀如来立像が国指定重要文化財。 枯山水の庭園は市指定文化財。

 旧道に戻ると枡形のように左カーブして、右手に福正寺。 地名にもなっている六地蔵の1つ、木造地蔵菩薩立像が国指定重要文化財。 残りの5体はどこにあるの?
 そして今度は右カーブを進んで、徐々に見えてくる国指定史跡旧和中散本舗。 住まいの大角家住宅も国指定重要文化財で、さらに大角氏庭園が国指定名勝。 間の宿だし、ベンチもあるので迷わず10分休憩。 向かいに案内板があるけど、車が停まっているため写真は撮れなかった…(涙)。 設置場所を考えてほしい。

 旧和中散本舗を過ぎると左側にK116があるためか?旧道は車が少なく静か。 ふと見ると六地蔵から小野村にかけて民家に屋号が吊してある。 左手の布団屋オオスミ屋には「綿屋」と屋号が吊してあるので、創業何年なのか?宣伝してほしい。 六地蔵には一里塚もあったそうなので、案内板も設置してほしい〜。
 右手西厳寺の前でが1本頑張っている。 手原一丁目交.右手に新しめの東海道道標。 新しい道標造るなら、六地蔵の一里塚跡にも標柱を造ってほっしぇ〜(笑)。

 背の高い松が見えるので、松並木の名残か!と期待したら稲荷神社。 以前は枝振りのイイ松があって、傘松の宮と呼ばれていたそうだ。 関西に入ってから立派な松並木を見ていないなぁ。
 右手の手原駅を過ぎると左手に立派な長屋門。 しかし、門の前に時計屋が建っているので惜しい。 右手の長屋「メゾン・ジョイ」にすずめ茶屋跡。 「メゾン・スパロー」だったらヨカッタのに…。

 旧道は左カーブして、信号のないK55を渡ると左手にの陣所ゆかりの地碑。 長享元年(1487足利義尚六角高頼征伐のため陣を置いた場所で、本陣自体は左手南方の安養寺や右手のR1を挟んだ永正寺にあったそうだ。 碑の周りは歌碑が建ち並び、ちょっとした公園になっている。 土手に上ると上鈎池。 三上山を眺めながら10分休憩。

 旧道を進むと、右手の民家にボートが立てかけてある! そんなに氾濫するのかな? その先は橋を渡るために上り坂になっている葉山川。 土手はまあまあ高いけど、天井川になり損ねたのね。 葉山川橋から眺める旧道がイイ感じ。
 左手に善性寺。 第五世僧の恵教が植物学者で、文政九年(1826シーボルトが江戸参府の帰りに訪れている。

 突き当たりの正面に高い土手。 新しめの道標もあり、東海道や中山道を指している。 土手に上ると天井川の金勝川で、その奥に目川池。 振り返ると三上山が見えて眺めがイイ。 しかし、土手を降りて旧道を横切ろうと思ったら、車が多すぎて渡れない。 交通量は四日市の日永よりも多いかも。 現代の難所。
 車がやっとすれ違えるほどの道幅なので、写真を撮っているだけで渋滞になってしまう。 最近はミニバンが人気で、乗用車販売台数の約25%を占めるそうだ。 歩くすぐ横を背の高い車が走り抜けるのはおっかない。 楽々すれ違える小型車が流行るとイイな〜。

 目川には一里塚があったそうだけど、見当たらないので不安がいっぱい。 ヒヤヒヤしながら進むと右手に目川地蔵院。 “地蔵”院だけど、木造伝観音菩薩像立像が市指定文化財。
 ドキドキしながら進むと、あった! 久しぶりの一里塚跡にホッ。 左面には「目川ひょうたんの里」と刻まれている。

 少し進むと民家の庭にひょうたんがいっぱい! YATTA! 大中小、さらに極小と並んでいる、ってゆーか干して?ある。 垣根も塀もないのでズカズカ入って撮影。 カワイイひょうたんの写真が撮れてウレシい。 ありがとうございます。
 この付近は目川の立場で、田楽茶屋元伊勢屋跡。 そして同じく古志゛ま屋跡京伊勢屋跡と続く。 案内板によると、3軒ある茶屋は目川じゃなくて、お隣の「岡」にあったんだって!(◎o◎) う〜む、何で「岡の立場」にならなかったのかな?
 目川の集落も終わりに近づくと蛇行してイイ感じ。 「東海道 田楽の里」と刻まれてある石標もイイね。

 「田楽の里」を過ぎると道が広くなる。 左は土手で、右は民家の2階が玄関みたいな高低差。 目川の立場で休憩できなかったので、土手に上って10分休憩。 草津川なのに水がない!(◎o◎)
 土手に沿って進み、新幹線をくぐると右手の住宅地に老牛馬養生所跡。 11:25いよいよ草津市となり、土手を駆け上がって対岸を下ると草津宿だけど、ここでちょっと寄り道。

 大路3交.を渡り、左に草津川のトンネルを見てR1沿いを東に進むと、左手にうばがもちや(大路2-13-19)。 食事処宿場そば茶屋が併設されているので、ここで昼食にしんそば(900円)。 食後はもちろん、草津名物のうばが餅。 売店には食べるスペースがないけど、食事処で注文できる。 店内は分煙されていて、禁煙席にはうばがもちやの古い看板が飾ってある。

 満足して東海道に戻り、土手に上って草津川橋を渡る。 往時の草津川は渡しだったそうだけど、渡しの名前はないのかな? 草津川左岸は江戸方の坂口見附。 左手に文化十三年(1816)製で市指定文化財の火袋付き横町道標が建っている。

 土手を下り、10分足らずで突き当たりの追分見附。 右手のトンネルが中山道で、草津宿の江戸方見附は東海道の坂口と中山道の追分と2ヶ所にあった。 トンネル左側には小っちゃい高札場跡。 トンネル右側には火袋付きのデッカい追分道標。 さっきの横町道標と同じく文化十三年(1816)製で市指定文化財。
 江戸時代には草津川にトンネルはないので、中山道はどんな感じで斜面を上ったんだろう? おらは旅人だからウキウキして天井川の土手を上るけど、これが毎日の生活で上り下りするのは大変。 しかも川は渡しだし…夜眠れなくなっちゃう(笑)。

 追分を左折すると、すぐ右手の草津宿本陣である田中七左衛門本陣が本日のゴール。 国指定史跡で、寛永十二年(1635)から本陣職を235年務めた。 旧東海道で本陣が現存するのは、この草津宿本陣と二川宿馬場本陣の2軒だけ。 まだ石部宿の巻なんだけど(笑)、次回の出発時間を考えると閉まっているはずなので、今日見学しなくちゃ。(^_^;
 NHK大河ドラマ「新選組!」を放映中のためか?土方歳三が泊まったそうで、大福帳が展示してある。 受付にいた子孫の方直々に風呂や馬屋などをガイドしていただいた。 この古くて広い日本家屋は維持が大変なんだそうです。 頑張ってください。

 13:30本陣を出て、今日の旅は終わり。 歩数だけ比べると前日の6割も歩いていないので、もう少し歩いておきたいけど、今日は足が痛くてモチベーションが下がっている。 もう京都が目の前なので、早く着いてしまいたい気持ちと、遙かななる三条大橋を目指していつまでもグズグズと歩いていたい気持ちが交錯している。
 銭湯がまだ開いていないので、マック茶屋でお茶して帰る。 車窓を見ながら「やっぱり帰る時間が早すぎるかな?」と思ったけど、家に着いたのが18時半。 ずいぶん遠い所まで行ったものだと、ウツクシマツ自生地で拾った松ぼっくりを見ながらしみじみ。

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おまけ
所要時間(休憩除いた正味時間)5時間30分(約4時間10分
万歩計の歩数17,196歩
喜多さんの歩数16,276歩
経費(水口宿〜石部宿分交通費含む)
往路:JR戸塚駅→横浜駅
往路:三交バス横浜駅東口→関バスセンター
往路:JR関西本線関駅→草津線貴生川駅
往路:近江鉄道貴生川駅→水口駅
210円
6,620円
480円
230円
宿路:JR草津線石部駅〜草津駅(往復)380円
帰路:JR草津駅→JR戸塚駅
帰路:新幹線自由席特急券米原駅→新横浜駅
7,350円
4,410円
ビジネスホテルHiBARI宿泊料4,000円
史跡草津宿本陣入館料200円

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